私が生まれて初めて覚えた歌。
それは「浪花節だよ人生は」である。
この歌が大好きだった祖母に、2歳くらいから教え込まれて
二人で一緒によく歌っていた。
私は超田舎育ちで、隣近所がない。
家の周りは畑しかない。
だから毎日毎日歌っていた。それぐらいしか遊びがなかったのだ。
親戚の集まりや、寄合なんかで、「さゆり、歌え~!」なんて酔っぱらったおじちゃんに言われて
前に出て行ってアカペラで浪花節を歌ったりした。
そうするとなぜかみんなすごく喜んで、お菓子くれたりお小遣いくれたりした。
「いいぞ!もっと歌え~!」なんてアンコールをもらい
もう一度歌うとまた色々もらった。
その頃から、歌を歌うと喜んでくれる、なんかもらえる♪と言う素敵な方程式が私の中で完成されたのだった。
人前で歌うことはとても恥ずかしかったが、おじちゃんたちがやたら喜んでくれるので頑張って歌った。
小さいころは何も意味も分からず、ただ丸暗記して歌っていたが
大人になっていくうちにこの歌詞がなんとも辛い歌なんだと言う事に気づいていく。
自虐的で、切なくて、悲しい。
でももっと大人になると、その自虐的で、切なく悲しい事を、
「浪花節だよ~」の一言で笑顔で前向きに生きようとする歌だったのだと気づく。
今まで何百回歌ったか分からない程歌った歌だが
今になって、すごくいい歌だな!って思う。
「飲めと言われて素直に飲んだ
肩を抱かれてその気になった
馬鹿な出会いが利口に化けて
よせばいいのに一目惚れ
ああ浪花節だよ女の人生は」
ああ・・・その通りだな、私の人生浪花節だな。
ん?深い事は聞くなよ、色々あるんだよ。笑
色々あるけど今日も笑って行こう^^
6/22 もちこ
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